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Marvel Zombies 解説本 [Comix]

 Marvel Universeのキャラクター辞典、「天使と悪魔とその他怪物の書 The Book of Angels, Demons & Various Monstrosities」に3Pほどマーヴェル・ゾンビーズの項がありました。vsアーミー・オブ・ダークネスまでのほぼ全てを網羅しているし、訳せない量じゃないのでへたくそだけど訳してみよう。
 ちなみにこの本の表紙はOfficial Handbook of Marvel Universe #12のパロディ。

(歴史部分以降はネタバレを嫌う人は読まないように)


マーヴェル・ゾンビーズ Marvel Zombies

主な活躍の場:ユニバース2149(訳注:2149は、パラレルワールドの番号。ユニバース2149の地球は、地球2149と記述する。)
初登場:アルティメット・ファンタスティック・フォー#21


特徴: 別次元/外宇宙由来のウィルスに汚染されたことが、マーヴェル・ゾンビーズ達がその生理的資質を変化させた理由である。一度感染すると(主に、既に感染した生物に噛まれる事によって起こる)、意識のある生物はまもなくその効果を感じ始める。感染者は胃に痛みを感じ、大量の血反吐を吐き始める。一旦ゾンビ化が完了すると(通常5分以内に完了する)、感染者は肉への渇望を感じ始める。一方、劇的な肉体の変化のために、脳と移動能力以外の身体機能が停止する迄は実際に肉を口にすることはない。ゾンビはその機能しない消化器官内に大量の酸を満たしており、その酸の解決として肉を食べる。空腹はゾンビを逆上させるが、一旦空腹を満たした後は、再びその精神的平衡を取り戻すことになる。この空腹はすぐに戻ってきて、感染者の正気が空腹を押さえ込むことはめったにない。

感染状態にもかかわらず、スーパーパワーを持つ生命体は彼らのほとんどの能力を保持するが、感染以前あった再生能力(例:ウルヴァリンのヒーリング・ファクター)は不活性となる。その本質的理由により、ゾンビは重度の怪我や、身体部分の欠損にも耐えることが出来る。ゾンビの頭部が体から切断されてもその精神は空腹に支配されている。ゾンビを破壊する方法は、その頭部を完全に破壊するか、脳髄を完全に分断するというわずかな物しかない。肉体的機能が停止するため、感染者の肌はすぐに腐敗を始め、眼球は白く濁り、瞳や虹彩は消滅する。加えて付近の生命体を捕獲するための嗅覚が鋭くなる。

ウィルスに感染するのは人間とヒューマノイドだけではない。カザーのペットで剣歯虎ザブーなどの野生生物も感染するし、ハワード・ザ・ダックなどの擬人間生物も同様である。どういうわけか、意識のあるロボットやビジョンのようなロボット生物にも感染する。

6体の生き残りゾンビ達(ザ・ギャラクタス)は現在空気のない宇宙も移動可能な宇宙パワーを保持している。彼らはこのエネルギーを使い強力なブラストパワーを産みだし、長い間物を食べずにいることもでき、宇宙パワーが減少した相手にパワーを与えることも出来る。



 歴史:地球616と多くの点で似通っているものの、別世界である地球2149は重要な点でいくつか異なっていた。例えば、カーネル・アメリカ(スティーブ・ロジャーズ)は、かつてアメリカ大統領をつとめたが任期を全うしなかった。更にこの時間軸では、色々な超人類の一団(民衆とマスコミによりマーヴルズと名付けられた)の生死の状況を地球616と共有していない点について心にとめておくべきである。

更にもうひとつの別宇宙(名称不明)において、勇者セントリー(ロバート・レイノルズ)は、外宇宙ウィルスに感染、人肉を食らうゾンビへと変化した。いくつかの点により、セントリーは地球2149の存在に気付き始めていたが、次元旅行者アシュレー・J・ウィリアムス(アッシュ)とアッシュが天国と考える世界地球818793で遭遇した事で確実となった。アッシュに悩まされたセントリーは彼を殴り倒し、アッシュを地球2149へ通じる次元の裂け目へと放り込んだ。その後まもなくセントリー自身もどうしたものか、人類へのミュータントの庇護を減らそうと考えていた地球2149のマグニートとコンタクトをとった。どういう方法をとったのかは不明だが、マグニートはセントリーを自分の世界へ招く手助けをし、セントリーは時空の障壁を破り、マンハッタンへと降り立った。(カーネル・アメリカ率いる)アヴェンジャーズとスパイダーマン(ピーター・パーカー)はそれとほぼ同時に現場に到着し、スパイダーマンはそのまま、この未知の危険を警告しようとして全く信じてもらえなかったアッシュをつかんでこの場所から脱した。ゾンビ・セントリーは準備の整わないアヴェンジャーズに攻撃を仕掛け、彼らにウィルスを感染させた。肉への渇望により、アヴェンジャーズ達はその場にいる人々に攻撃、無抵抗な人間を殺し、スパイダーマンを始めとする超人類達にウィルスを感染し始めた。この生き地獄を目の当たりにしたスパイダーマンは、アッシュを守りつつ自宅へと戻った。そこは彼が完全にゾンビ化した際、妻メリージェーンとメイ叔母さんを殺戮した場所でもあった。今まで旅してきた世界と同じように、シュメール人の悪の書ネクロノミコンがゾンビ化であると考えるアッシュは、その本を探し始める。(ちなみに地球616に於いてはネクロノミコンは8世紀にアブドゥール・アルハザードによって書かれたとされる) マグニートは自らが招いた事態に恐怖し、生存者を救出する為、アステロイドMへと出発した。

とりあえず空腹を満たした後、アヴェンジャーズはこの病気の治療方法を探るために基地≪アヴェンジャーズ・マンション≫へと戻ったが、治療法をみつける替わりに彼らの忠実な執事エドウィン・ジャーヴィスを殺害し、非番の全アヴェンジャーズを招集した。非番のアヴェンジャーズが到着したとき、多くのメンバーがゾンビ化した。しかし、スカーレットウィッチ(ワンダ・マキシモフ)、クイックシルバー(ピエトロ・マキシモフ)、ブラックパンサー(ト・カーラ)、ジャイアントマン(ハリー・ピム)は脱出した。だが、クイックシルバーの感染はすぐに起こった。姉、スカーレットウィッチと思い、救った人物が、変身能力を持つミスティークだったのだ。ミスティークはそのチーム、フリーダム・フォースと共に既に感染していた。この混乱は、ニューヨークの隅々に広がっていた。そして大陸から大陸へ犠牲者を捜すクイックシルバーのスーパースピードが一時間以内に感染を地球的規模のものとした。ジャイアントマンは、脱出の最中に元妻であるワスプ(ジャネット・ヴァン・ダイン)により感染、ブラックパンサーを保存食にしようと捕え、閉じこめた。そのころ、マグニートは敵であるXメンと合流、更に別の生存するヒーロー達、ニック・フューリーが集めたーシールドのヘリキャリアと邂逅した。この時点でウィルスは全世界へ蔓延、サベージランドにすら到達していた。

一方、アッシュは感染していないダズラー(アリソン・ブレア)を救出していた。彼女はアッシュをネクロノミコンがあると思われているドクター・ストレンジの聖サンクトラムへと導いた。その道程にてスカーレットウィッチと合流したアッシュは、感染したハワード・ザ・ダックに殺害された地球2149の自分を目撃した。ラトベリア、地球上でゾンビ化したマーヴルズの侵攻を食い止めているほぼ最期の地では、ニック・フューリーがドクター・ドゥーム(ヴィクター・ヴァン・ドゥーム)に助力を嘆願したが、受け入れられなかった。シールドのヘリキャリアーに戻ったとき、ファンタスティック・フォーのリーダーのリード・リチャーズ、シーハルク(ジェニファー・ウォルターズ)による息子フランクリンと娘ヴァレリアの死を目撃してから狂気に侵され始めていた彼は、このウィルスが人類を次の段階へと進化させるものと考え始めた。彼はそれからすぐに故意にチームメイトにウィルスを感染させ、その変身課程を自ら体験できるように、自分を噛むようにし向けた。ファンタスティック・フォーははヘリキャリアー内のあらゆる場所で暴れ回り、次元転送装置を作ってウィルスの無い世界へ生き残りを転送しようとしていたアイアンマン(トニー・スターク)に目を付けた。FFは彼をヘリキャリアーから放りだした(その際にウィルスも感染させた)。しかしニック・フューリーは次元転送装置を持って脱出、ソーにゾンビ達が別次元に行かないように破壊させた。激怒したFFは、フューリーをバラバラに切り裂き、他のヒーロー達にウィルスを感染させた。

アッシュ、スカーレット・ウィッチ、ダズラーの三人はクインジェット(訳注:アヴェンジャーズの飛行機)に乗り、ネクロノミコンの写本が保管されているラトベリアへと向かった。ラトベリアが陥落した後も、ドゥーム城は損なわれていなかった。ドゥームはウィルスが外宇宙由来のものであり、アッシュが信じているように超自然由来の物ではないと説明し、それをネクロノミコン自身も立証した。アッシュはドゥームによって捕らえられていたエンチャントレス(アモーラ)を発見、その魔法に惑わされ彼女を解放してしまう。エンチャントレスはダズラーにウィルスを感染し、ドゥームはダズラーがゾンビに変化する前にエンチャントレスごと火葬にした。そのときマーヴェル・ゾンビの軍団が、ドゥームが種の保存のために集めた100人の避難民のいる城を攻撃し始めた。アッシュは意識のある本ネクロノミコンに、血で書かれ人肉で製本されたお前もウィルスにやられたゾンビ軍団に食われるぞとはったりをかました。ネクロノミコンはそのパワーを用い、マーヴェルゾンビの被害者から大量の超自然パワーゾンビ軍団を産みだす。スーパーパワーはなく瞬殺されるゾンビ軍団だったが、マーヴェル・ゾンビの10倍を上回る数で召還された。戦況の不利を感じたドゥームは、アッシュを含む生存者を次元転送装置で転送を始めた。アッシュは偶然スーパーヒーローが人狼になった世界へととばされた。ドゥームは最後の生存者が旅立った後に転送装置を破壊、まもなくウィルスの手に落ちた。

三日のうちに地球上のほとんどの食料を食らいつくしたマーヴェル・ゾンビたちはマンハッタンに戻り、別の地球に感染を広げる方向に動き始めた。リード・リチャーズはその一つ、地球1610を発見。その世界のもう一人の若き自分とコンタクトしたリードは、善良な顔をしてその世界への移住を納得させようとした。かつてそこでは感染前のリードが、ゾンビ化したFFやヒーロー達にに攻撃され、僅かな生存者をかくまっていたマグニートに助けられた事があったのだ。ゾンビ化したFFは地球1610へ転送、その世界のバクスタービル内に到着した。しかし彼らはすぐに倒され他のメンバーと共に幽閉された。地球1610のFFはかつて彼らのリードを救うためにゾンビ世界へと赴いたことがあったのだ。マグニートは、テレポーターが破壊される前に彼らと3人の生存者を地球1610へと送った。ニック・フューリー共にテレポーターを破壊した後のマグニートを切り裂いた怒りのゾンビ達は自らの世界に留まることとなった。

その後まもなくして、一部のゾンビ達が盟主ギャラクタスの先触れとして地球に到着したシルバーサーファーを目撃した。ジャイアントマンは、少しずつ食料とされ、手足をもがれたブラックパンサーを隠す秘密研究所へと向かった。ジャイアントマンの妻ワスプは彼をつけ、隠されたブラックパンサーを見つけたとき元夫に首を噛みちぎられた。サーファーが再び地球に戻った時、感染したヒーロー達が攻撃を開始、最終的にハルクが頭を噛みちぎりとどめを刺した。その死体を食べたとき、彼らはその宇宙パワーの一部を吸収したことに気がついた。ブラックパンサーが地獄の研究所を脱出し、アステロイドMからマグニートを探しに来た感染していないアコライツ達に出会った。パンサーは、研究用に未だに意識のあるワスプの頭を抱え、アコライツと共にアステロイドMへと戻った。ギャラクタスはかつて彼がむさぼり食ったあまたの惑星と同じように地球に到着し、惑星を守るためでなく、その空腹を満たすために攻撃してくるヒーロー達を見て呆然とした。真っ先に逃げ出したゾンビ達は彼らの宇宙パワーを増幅する装置を使い、すぐにギャラクタスに攻撃をしかけた。傷ついたギャラクタスにとどめを刺す前に、スーパーヒーローとスーパーヴィランのゾンビ同士の闘いが始まった。カーネルアメリカを含むほとんどのゾンビ達がこの闘いで破壊された。結果6人のマーヴェル・ゾンビ(アイアンマン、ハルク、ルーク・ケイジ、スパイダーマン、ジャイアントマン、ウルヴァリン)が集結、ギャラクタスをバラバラに裂き、その結果そのパワーを吸収した。

地球1610では、捕らわれたゾンビ版FF、今では自らをフライトフル・フォーと称する者達が、脱出計画を企てていた。しかし自分たちがバクスタービルの外には出られなかった。同時刻、ヒューマントーチは、この世界のドクター・ドゥーム(ヴィクター・ヴァン・ドゥーム)のリード破滅させる陰謀から偉大な魔力を持つズヴィルポググーア(Zvilpogghua)に感染する。リードは、ズヴィルポググーア除去の協力を得る為、トーチを治しフライトフル・フォーに勝つプランを持つドゥームと精神を交換する。ドゥームがリードより優れていることを証明するために。一度はズヴィルポググーアをトーチから除去したものの、ズヴィルポググーアは新たな宿主としてリードの精神が宿るドゥームの体を発見した。ズヴィルポググーアの魔術を用い、ドゥーム(リード)はドゥームの陰謀が芽を出す前にフライトフル・フォーを破壊する。リードに世界を救った栄光を与えたくないドゥームは、リードとの精神交換を解き自らの肉体に戻った。そして感染したズヴィルポググーアごと次元転送装置へと入った。彼はギャラクタスの遺骸を食らった6人のマーヴェル・ゾンビ達を捜すために地球2149に到着した。このドゥームがどこに行ったか、マーヴェル・ゾンビーズとの遭遇に対して無事だったか、その対決の状況など、明らかになっていない。

ギャラクタスのパワーを吸収した後、6人のマーヴェルゾンビはギャラクタスに似た力を帯び、地球を離れ更に多くの食料を捜す力を得ていることがわかった。宇宙パワーを使い、彼らは無人となった地球を脱出した。地上からゾンビの存在が消えてから5年後、アコライツとブラックパンサーはロボットボディに包まれ飢餓反応を監視されているワスプを連れ地球へと帰還した。このときパンサーは失った手足の替わりに機械の手足を装着し、アコライツのリサ・ヘンドリックスとの間にク・サンバという子供がいた。

生存者達はゾンビ達が新たなギャラクタス(別名ザ・ギャラクティ)となり、宇宙の災悪として星から星へと渡り歩き、住民のほとんどを殺していたのを知らなかった。あるところで、ギャラクタスはスクラルズが生息する世界へとたどりついた。そこにはスクラルズだけでなく昆虫に似た生物をネガティブゾーンに返そうとして誤ってそこに来た地球616のファンタスティック・フォー(ブラックパンサー、ヒューマントーチ、ストーム、シング)もいた。他のゾンビ達がその地域を蹂躙する中、ルーク・ケイジは地球616のFFが持つアイテム(ソロモン王の蛙)が、彼らを宇宙616に送ることが出来る事に気付いた。FF、そしてFFと同等の力を持つスクラルズの4人組は、ルークを攻撃したが、最後にはスクラルズ4は他のスカルズとFFを脱出させるためにその身を犠牲にした。パンサーが地球と連絡を取り、地球2149のもう一人の自分を発見したとき、ゾンビ化したケイジは他のゾンビ達にソロモン王の蛙の事を伝えた。ゾンビ達はFFを追跡し、ゾンビ化したスカルズ4と戦う彼らを発見した。FFがかろうじて脱出した後、ギャラクタス達はそのパワーを他の生物からパワーを吸収出来ることに気付いた。彼らは宇宙パワーを用いて惑星からパワーを吸い取った。彼らがいかにしてこのパワーを使ったかは明らかになっていないが、もしFFがこの惑星大破壊を生き延びていればおのずとわかるだろう。



 注釈: ゾンビ化ウルヴァリンは、地球6195に召還され、エグザイルズと呼ばれる多忙なチームの替わりに結成された全ウルヴァリン・チームに加えられたが、その地で破壊された。このウルヴァリンは地球2149の感染ウルヴァリンではなく、彼の世界が地球2149と同様な状況であったということである。

 類似のウィルスが、地球7044のスパイダー・ハム(ピーター・ポーカー)に感染している。(訳注:Ultimate Civil War - SpiderHam #1のラストページの事)このウィルスは地球2149の物と同様の被害を与えているいようがなかろうが、その感染経路などの詳細は明らかになっていない。



 やっと訳し終えた…。これで続マーヴェル・ゾンビーズがリリースされても安心だ。文章変だけど。

--- 今更だが日本版でとったんかいな。
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コメント 6

ヨシリン

どうもありがとうございます!!
日本のアメリカンコミックファンとゾンビファン(?)のためここまでやってくれてアンタはエライ!!
by ヨシリン (2007-12-04 01:45) 

ふこをさん

ヾ(*Φ皿Φ*)
by ふこをさん (2007-12-04 07:48) 

ふこをさん

ちゃんとオリジナルと照らし合わせような。
by ふこをさん (2007-12-04 07:48) 

ふこをさん

あ、単語一個抜けてた。
by ふこをさん (2007-12-04 07:56) 

通りすがり。

今更ですが、
>彼女はアッシュをネクロノミコンがあると思われている
>ドクター・ドゥームの聖サンクトラムへと導いた。
これはドゥームではなく、ドクター・ストレンジかと。

あと、Skrullは、「スカル」よりも「スクラル」と書いたほうが
よろしいのでは。
by 通りすがり。 (2007-12-21 00:28) 

ふこをさん

あぁ、すみません。なおしました。
ゾンビ2はなんか微妙な臭いがしますね。
by ふこをさん (2007-12-22 17:44) 

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