No.1668 Looney Tunes: Golden Collection Volume 4 [DVD]
Looney Tunes Golden Collection四冊目。ワーナーのClassicな短篇アニメーションを六十本以上収録しており、初ソフト化の作品も多い。
Disc1は、アカデミー賞を受賞した『バッグスの騎士 Knighty Knight Bugs』を始めとするバッグスバニー物を15編収録。
Disc2は、実写コメディの監督として名高いフランク・タシュリンの監督作品を15編収録。
Disc3は、メキシコで最も早いネズミ、スピーディー・ゴンザレス物を15編収録。キャラクターデザインが違うのであまり公にならなかった彼のデビュー作から、彼のいとこメキシコで一番遅いネズミスローポーク・ロドリゲスが登場するエピソードまで収録されている。
Disc4は、Looney Tunesにあまた存在する猫が登場するエピソードを15編セレクトして収録。超可愛い仔猫プシーフットから、シルベスター・キャットまで色々な猫が登場するバラエティに富んだセレクションだ。
特典は、Disc1とDisc2の2枚に分けて、長編ドキュメンタリー『バッグス・バニー・スーパースター』を収録
。いや全くすごいことをする。加えてDisc2にタシュリンが監督したPrivate SNAFUを3編、タシュリンが作ったストーリーボードをアニメーションにして2編収録。Disc3にはチャック・ジョーンズが監督した陸軍の徴兵用アニメーションを2編。Disc4にはストーリーボードリールを収録。その他、サウンドトラック、コメンタリなど多数の別音声を収録している。
まぁ何よりもいいことは、Vol.3でしゃしゃり出てきたウーピー・ゴールドバーグを排して、手塚方式を用いていることだろう。
詳しく解説すると、Looney Tunesだけでなくディズニーに於いても、50年以上前の作品となると、現在では使われない、もしくは問題視される表現やギャグが多数含まれている。そのため80年代辺りから出てきた“政治的に正しいなんとか”の格好の獲物となったのだ。
そのため多くの短篇アニメーションが無粋なカットや修正、はたまた作品その物の封印という憂き目に遭ったのだ。しかし最近ではメーカー側もその自己検閲のやりすぎに気付き(また商売上のこともあって)っここ数年の傾向として、「これは当時がこういうものだから」とことわってから無修正で収録するという事になっている。(アメリカでは。日本ではもっと酷いことになってるらしいですね。お前らもっと自分のやってることに誇りを持てよ。>学者)
で、その説明担当が、ディズニーでは有名な映画評論家のレナード・マルティン。そしてLooney TunesではVol.3からウーピー・ゴールドバーグが担当しただ。何故特にアニメに詳しそうではないウーピーが起用されたのか?それは、Looney Tunesが差別的と言われる2大要素が「黒人蔑視」と「女性蔑視」だからで、黒人で女性のウーピーに擁護させる事によりそれをかわすというもくろみがあっての起用なのだろうと考える。それはいいのだが、Vol.3のDisc全てにウーピーの同じムービーを収録し、いかにもとってつけた風のムービーはたんなる鑑賞の邪魔で容量の無駄だったのだ。
Vol.4では、差別問題についての断り書きを一枚絵のテロップとして収録、つまり手塚漫画全集と同じ(そういえば手塚作品のDVDでもありますね)、というわけで勝手に手塚方式と呼んでいるのだ。
この免罪符のおかげで、初収録作品が劇的に増えたと考えると嬉しいし有り難い。
内容に関しては文句なしの★★★★★★。
Warner Home Video
細かい内容についてはまた別途。
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