No.1890 続・夜の大捜査線 [DVD]
「事件は会議室で起こってるんじゃない!南部で起こってるんだ!」
「黒島~」
…という大傑作映画『夜の大捜査線』の主人公、黒島刑事ことバージル・ティッブスの地元での活躍を描く続編。原題は第一作でロッド・スタイガー演じる署長に、「なんて呼ばれてるんだ、サンボか、エイモスか?」と言われて語気強く言いはなった名台詞「They Call Me Mr. Tibbs!(ティッブスさんて呼ばれてる!)」
前作でフィラデルフィアの刑事の筈だったティッブスは、ロケの都合かロサンゼルス警察の殺人課に移籍。名刑事ではあるが、家庭では妻や子供がいて子育てに悩むお父さん。
そんなティッブスの友人で牧師のローガン(マーティン・ランドー)に娼婦殺しの嫌疑が掛けられ、事件の解決に乗り出す…というストーリー。
刑事物映画としては、普通に面白かったのだが、第一作とは比べられないくらいに凡庸な刑事物で、まるで出来のいい兄さんに比べられるダメな弟のような映画。監督は『放射能X』や『ビバ!ニーベル』『電撃フリントアタック作戦』のゴードン・ダグラス。
しかし、これは続編の企画が悪かったのだ。地元のティッブスなんて描かずに毎回いろんなところで事件に協力するティッブスを描けば良かったのだ。
アクセル刑事だって毎回ビバリーヒルズに行くし、片山刑事だって全国を放浪してるじゃないか。ティッブスを永遠の放浪者にすれば良かったんだよ。
たまたま通りがかった冬のノースダコタで起きた殺人事件に協力するティッブス(相棒は妊娠中の女警官)とか、日本でアントニオ猪木と共演するティッブス(「がんばれティッブス日本遠征」)とかみたいっ!
もちろんそんな筋でポワチエが企画に乗ったかどうかは別の話だが。★★★☆☆で。
20世紀 フォックス ホーム エンターテイメント ジャパン
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