文藝別冊 ナルニア国物語 [書籍]
この時期の発売ゆえ『ナルニア国物語』映画本と取られるかも知れませんが、実は原作及びそれを囲むファンタジー文学についての本。青年期を「男はハードSF」とか「軽妙な短編命」と過ごした元過読者の方達で、過去から脈々と続き、ゲームの世界の力を借りて今現在も力強く流れるファンタージー文学の流れに(ライトノベルも)ついて行けないと思っている方(俺とか)は、この本を読む事で今まで乗らないでいたファンタージー文学の世界の及び現在のトレンドなどが勉強になっていいです。「ネオファンタジー」なんて言葉知らなかったもんな!! もちろん、ナルニアや指輪からファンタジー世界に足を踏み入れた方にもおすすめします。
もちろんガチファンタジー文学ファンの方は購入必須ですよ。巻末に収録された3本の本邦初訳短編のために。マイケル・ムアコック! オースン・スコット・カード! ジェイン・ヨーレン! 最後の人は俺、知らない! とにかくムアコックがエルリック物短編だというだけで食指が動く人は多いのではないでしょうかね。
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短編三本を除いて、大体読み終わりました。
・ナルニア部分は、詳しくまとめられていて、特にストーリーの行程を描く地図がすごい。(多分オリジナル。)
・トールキンとルイスの関係がわかってすごい。
・文藝別冊だけあって、トールキンとルイスに対する高度な評論もあってついていけない。すごい。
・中村融・小谷真理対談は既存のファンタジーの整理をしていてわかりやすい。
・井辻あけみインタビューで、既存のファンタジーとネオファンタジーがどう違うか、ネオファンタジーとは何かをわかりやすく解説している。
関連で昔の『ペーパームーン』読み直したんだけど、ラルフ・バクシすごく期待されてるなぁ。(ウィザーズの頃)
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短編2本読みました。オースン・スコット・カードとジェインヨーレンの。エルリックはあとでいいや。
カードは愛は必ずしも最良の選択ではないという寓話。ジェイン・ヨーレンはサルート・オブ・ジャガーの竜版。どちらも面白かったよ。
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エルリックは番外編で、異世界をさまようエルリックがとある世界で魔と退治するといういつものです。読んでおきましょう。
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