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No.1363 …4‥3‥2‥1‥MORTE デス・ミッション スターダスト [DVD]

 【宇宙英雄ペリー・ローダン】というSFシリーズをご存じだろうか?1961年から現在も刊行され続けている週刊の SF雑誌に掲載されている小説で、ドイツのSF作家連作するショートストーリー群である。日本では早川書房のハヤカワSF文庫で、ドイツ版の2週分を1巻にまとめたものを出版している。詳しいことはめんどくさいのでwikiペディアで確認して下さい。僕は日本版100巻チョイ越えた辺りで止まっていて、再開には最初から読み直さないと…、無理っ無理っ!

 この【宇宙英雄ペリー・ローダン】は知る限りで3度映画化されており、この、『…4‥3‥2‥1‥MORTE デス・ミッションスターダスト』という長ったらしい邦題を付けられた映画が第一作である。ちなみにこの長ったらしい邦題は、この会社特有の「とりあえず原題と訳題をミックスした」タイプのものだが、なぜこんな真似をしているのかを想像するに、マイナーなタイトルが多いので原題と邦題のどちらからも検索できるように、だろうか。単にわかりにいだけの様な気もするが。邦題の意味を詳説すると、イタリア語の原題は、『...4 ...3 ...2 ...1 ...morte』で、つまりは『死のカウントダウン』。そして『ミッション・スターダスト』はアメリカ版タイトルで。つまりイタリア版の原題+その内の『morte(=死)』を英語に訳して、英語題につけたのが、このクソ長ったらしいタイトルなのだ。何考えてるんだかさっぱりわからない。少なくとも邦題の命名者は【ローダン】については何一つ知らないのだろう。

 イタリア=西ドイツ=スペイン=モナコ合作のこの映画は、【ローダン】シリーズの発端も発端、第一巻『スターダスト計画』からの数編を原作としているが、ものすごくしょっぱい映画である。特に特撮はひどく、アルコン人の球形宇宙船も宇宙船スターダスト号もスケール感は皆無で、ある程度ベースのストーリーには忠実ではあるのだが、単発で終わらせるためにアルコン人クレストに白血病の血清を入手するミッションがメインとなり、ローダンが≪テラナー≫に目覚めなかったり、映画の文法上アルコン人トーラ(字幕ではソーラ。演じるは『私は女』『女と女』のスゥエーデン女優エシー・ペルソン)が『謎の円盤UFO』第一話程度の生着替えを行ったりローダンとウッフン関係になったりのお色気と唐突なロマンス挿入、悪役がアラン・D・マーカント(多分)だったりとローダンファンが観たらガックリ来るような改変も多い。

 またオリジナルはイタリア語版だが、本製作会社は、そう言うところに全く気にしない(イタリアのサントラCD発売がなりわいなので、音さえ聞ければいいのかも知れない)のでタイトルを含め英語版の小汚いフィルムがマスターに使われ、字幕も固定されている。さすがにこれでは★★☆☆☆を付ける以外はないだろう。物好きなマルぺの方以外は見ない方が無難だ。タイトル演出とメインテーマは発狂しているが。

アヴァンツ・エンターテインメント・インク(素敵な会社です。でももう映画のDVD出さないで。)


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